第17回:栄えた文明を、自分の手で滅ぼす——災害と「住人の声」を実装する
公開日:2026年04月23日
挑戦のテーマ(今回の目的)
前回作った島は、放っておけば文明がどんどん発展していく平和な世界でした。けれど、私はあえてこう考えました。「人ばかりになって、つまらない」と。栄えるだけの世界には、緊張感がありません。そこで今回のテーマは、「人が減る仕組み」の実装です。
しかも、ただ減らすのではありません。心が少し疲れた人が、築き上げたものが崩れていく様を眺めて、どこか癒される――そんな破壊のカタルシスも味わえるようにしたい。同時に、住人たちが画面の下で何かをつぶやき、文明レベルが上がるごとにその言葉が変わっていく仕組みも入れたいと考えました。原始人は意味不明なうなり声、現代人は流行語、というふうに。
AIさんおねがい(指示内容)
今回は要望が盛りだくさんで、箇条書きで一気に投げました。その中でも特にこだわった部分が、これです。
・人がいる場合、画面下部にセリフを表示してほしい。 文明レベルが上がるごとに会話内容が変わってくる。 最初は類人猿なので何を言っているかわからないが、 だんだん人間の言葉になっていく。 古代では飢えや気候を気にする。 会話は、1行程度のたわいない言葉。 流行語を話たり、流行歌を歌ったりする。
「たわいない言葉」「一瞬を切り取った感じ」という、感覚的な注文です。さらに、台風・火山・地震・津波・戦争・飢饉、そして低確率で現れる怪獣まで、人口を減らす原因を山ほど並べました。
AIの回答と、最初の結果
セリフ機能は、期待以上でした。類人猿は「ウホホ…」「ウガー!」、新石器時代は「火、欲しい。」という片言、古代になると「図書館が焼けた日を、私は忘れない。」という詩的な独白、そして近代では「推しのライブ、今週末だから頑張れる。」という、思わず笑ってしまう現代語。文明の段階ごとに、まったく違う人格の言葉が流れてくるのです。
災害も派手に実装されました。地震では画面がガタガタ揺れ、津波は海から波紋が広がり、怪獣にいたっては画面全体が赤く染まり、巨大な影が光線を吐きながら歩いてくる。戦争では「北方の民」対「南方の民」といった部族同士がぶつかり合う。正直、自分で作っておきながら、怪獣が出てきたときは少しゾッとしました。
「気持ちよさ」の追求
ここで私がこだわったのは、「破壊と創造を対等に扱う」という思想です。多くの街づくりゲームは「発展」だけが目的ですが、このゲームでは壊すこともまた正しい遊び方にしたかった。だからこそ、災害の演出には創造ツールと同じだけの手間をかけてもらいました。
特にこだわったのが、文明レベルの「見た目」です。集落のアイコンを、洞窟→茅葺きの小屋→木の家→石造りの神殿→中世の城→尖塔→工場の煙突→近代ビル→未来の摩天楼、と9段階で変化させました。マップを見るだけで、その島が今どの時代にいるのか一目でわかる。この小さな積み重ねが、世界に説得力を与えてくれます。
次への意欲(todo)
破壊の手段は揃いました。しかし触っているうちに、新たな欲が湧いてきました。災害をただの「悪」にするのは惜しい。正しく使えば恵みになるような、隠れた仕掛けを入れられないか。たとえば、噴火している火山に大雨を降らせたら鎮められる、というように。
次回は、この「災害のコンボ」と、誰にも教えない隠し要素に挑戦します。発見した人だけが得をする、そんな奥行きを作りたいのです。
AI:実際にご自身でプレイしてみて、文明を「育てたい」気持ちと「滅ぼしたい」気持ち、今はどちらが強く出ていますか?
井草:それそも、アニメの崩壊シーンとか好きなんです。パト2の方舟崩壊とか、メガゾーン2のラストの崩壊とか。滅びの美しさってありますよね。日本人特有なのかなぁ。